家族で南三陸を楽しむ~「泊まる」編~

 

みなさん、こんにちは。横浜市在住の特派員、藤戸がお送りする、南三陸の楽しみ方レポートの3回目です。今回は「泊まる」をテーマにお送りしたいと思います。南三陸のお泊まり、どこがいいでしょうか?

町内は結構宿泊施設が充実しています。眺望が素晴らしい温泉ホテルの「ホテル観洋」、歌津の海を目の前にする「ニュー泊崎荘」、体験学習が楽しめる「いりやど」、廃校の施設を利用した「さんさん館」など、色々な選択肢があります。

 

ホテル観洋

観洋さん、実は泊まったことはないのですが、温泉はよく利用させていただいています。志津川湾の変化に富んだ景色が眼前に広がり、カモメたちが舞い飛ぶ露天風呂は最高です。夕暮れ、月が昇ってきた光景にはしびれました。サウナからも海が見えるのがポイントです♪

一度泊まってみたいものです。

校舎の宿 さんさん館

さんさん館も2度ほど利用しました。旧林際小学校の校舎は昭和初期の趣。郷愁に誘われて廊下を歩けば、懐かしい時代にタイムスリップします。賑やかな夕食も印象深いですね。

校庭に出て、星空を眺めながら楽しんだ海鮮バーベキューはいい思い出です。入谷地区は里山と谷戸田が織りなす日本の原風景が魅力です。ゆっくり散歩するのにいい拠点です。

こういった宿泊施設のなかで私がよく利用するのが民宿です。温かい雰囲気と、南三陸らしい海の幸、そしてリーズナブルと、旅をじっくり楽しむのにもってこい。たくさんある民宿もぜひ利用してほしいと思います。

私が今まで利用した民宿さんは、袖浜の「なか」さん、神割崎近くの「松波荘」さん、荒浜の「未希の家」さんです。どこも居心地の良さとおいしい食事が魅力です。

そのなかで今回紹介するのは、私が定宿にさせていただいている民宿「なか」さんです。いつもお願いしているので、今年ついに30泊に到達してしまいました。

「なか」さんは志津川湾の袖浜漁港のほど近く、民宿が多い地域にあります。海水浴場サンオーレそではまも徒歩圏。袖浜港から坂を登ると、立派な入母屋屋根のお宅があります。はなれに「なか」の看板が出ているので、すぐわかりますね。震災のときは、津波がすぐ下まで上がってきたそうです。

開業は昭和52年だそうです。もとはお父さんが漁師さんで、三陸らしく牡蠣の養殖業をされています(今までには他にも色々されていたとか)。宿泊ははなれでのんびり、食事は母屋で賑やかに、というのが基本です。

おすすめポイントはたくさんあるんですが、まずは前述のロケーション。海が近くて、袖浜の防潮堤に上がると荒島まで一望できるので、早朝に散歩するのがとても気持ちがいいです。

もちろん、三陸ならではの食事は最高です。「海の幸」ってこういうのなんだ!と実感できるメニューです。夏だと殻を割った姿で出されるウニ、大ぶりのカキ、志津川名物タコをはじめ数々のお刺身…、クロソイ・ドンコなど地の魚の煮付けなどもあり、食材の良さを引き出したあらゆる絶品料理をいただけます。ちなみに冬はわかめのしゃぶしゃぶがすごく美味しいそうです。その季節には来ていないので、いつかきっと!

…というところに目がどうしても集中するんですが、実はポイントは他にも。美味しいお米にサラダの野菜はおかみさんが育てているものがメイン、お味噌汁は具材が豊富、はては手作りのデザートなど、一部の隙もありません!

私がついお世話になってしまうのは、完全に胃袋を掴まれているからに他なりません。

さて、このお食事、先程も書いたとおり母屋の広間でいただきます。他のお客さんも一緒ですので、色々お話が弾みます。これもまた民宿らしい魅力ですね。ご飯が終わってからははなれのお部屋でゆっくり話の続きを…なんてことも。学生さん含むグループに、一人混ぜていただいたときは、楽しかったな~。この宿はリピーターが多いので、何回か再会できることもあります。うちの子がなついてしまった方がいて、またお会いする日が楽しみです。

南三陸を自転車で楽しむ観光協会のツアー・プログラム「みなチャリ!」で立ち寄ることもあるそうです。お食事もいただけるようなので、お泊まりでなければこのプログラムで、というのもありですね。

なんてふうに色々並べてみて、ふと思いました。なんで「なか」さんにいつも行ってしまうのだろう? 食事やロケーションだけじゃなくて…と考えれば、やっぱりそれは居心地の良さなんですね。

色々おしゃべりしたり、街の様子を聞いたり。来るときも出かけるときも温かい言葉をかけていただきます。先日、取材のつもりでお話を聞いたのですが、結局お話が楽しくなっちゃって、楽しいばかりで取材にもならずほとんど記事に生かせないという…。そんなぬくもりに浸れるのです。もう、ほとんど帰省している気分です。

 

でもそんなぬくもりは「なか」さんだけで感じていることでもありません。思えば、南三陸のあちこちでそういう思い出をつくっています。また行きたくなるまちですね。

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